うつ病は簡単になる・突然会社に行けなくなった話

ご覧いただいた御礼とあわせ、最初に申し上げます。

このblogをご覧になって、もし思い当たることがあれば出来るだけ早く心療内科を受診してください。
もし受信して何事もなければ、それは幸いなこと。

うつ病の初期であった場合、1ヶ月程度の初動の遅れでも長期間の回復の遅れを招きます。私の体験はその典型例だそうです。

この場合の「初動」とは専門医を受診することです。寝ていることではありません。

うつ病になったら自前で気持ちや環境を切り替えても治りません、専門家による治療が必須です。

また今後述べさせていただきますが、初診は予約がほとんどでしかも半月から1ヶ月は待ちます
これは悪化させるのに充分な期間です。

初期症状・条件さえそろえば「誰でも」「簡単に」うつ病になる

ある条件が揃えば人は確実にうつ病やその他の精神的な不調に陥ります。
また対応が遅れると病状に大きな影響があります。

私の事例は初動に失敗したために長引くことになった典型例です。

この病気に罹ったのは、というより罹ったことを自覚したのは2006年6月でした。
雨の多い季節はこの病気にとって厳しい季節であるとは後に思い知ることになります。それまでは5月病とも無縁でした。

朝動けない・冷や汗と悪寒、しかしどこも悪くない

ある日の朝、猛烈な気分の悪さで目覚めました。
冷や汗が出て立つのもつらい。混乱しながら熱を測りましたが平熱です。

猛烈に怖くなりました。その時私は長期の入院と手術を経て会社に復帰した直後でありました。
新たな疾患を疑ったのです。

とりあえず会社に「熱があって多分風邪です」などと偽りの体調不良を連絡して横になりました。
入院で長期休職の後のであったため、手術の影響や新たな疾患などと報告したくなかった。
落ち着いたら病院に行き、恐らくは再発か何かだろうが詳細が分かったところで今後を考えようと。

1時間ほどしてタクシーを呼び医者に行きましたが主治医の先生によれば経過は良好とのことです。

再度精密検査の予約をして帰宅しましたが、午後には気分も収まりなんだか不思議でありました。
診ていただいたことで安心したような気がしました。

朝に感じたひどい不調が日中のある時点でうそのようになくなる、この体験はうつ病にかかられた多くのかたが初期に体験されるようです。

治療や検査を受けずに我慢・無理やりは症状の悪化と長期化を招く

しかし翌日の4:00頃またひどく気分が悪くて目が醒めました、うなされて起きたことを覚えています。そしてまた大量の冷や汗。

立っているのも厳しかったのですが、検査日までは数日あったし主治医の先生も経過は問題ないと言って下さったことから出勤しました。

しかし気分の悪さと冷や汗が続き仕事になりません。とにかく検査までは頑張ろうと決めました、一週間ほどですが本当に苦しかった。

なお精密検査の結果は異常無しで経過良好とのこと。
医者から帰ってきた後は家で不安に苛まれながら思い悩んでいましたが、その時ふと「まさか精神面の不調では」と思いました。

今思えばその時うつ病はかなり悪くなっていました。
しかしうつ病について知識が無く、そもそも自分がなるなどとは思いもしませんでした。

なおここで我慢を続けたことはその後において決定的だったと後に診断されました。医師の意見によれば大変いけないことだそうです。

長期入院の後はうつに注意

実は長期の入院はうつ病のきっかけとなり易いそうです。
しかも退院後いきなり激しい業務というのは大変良くないとのこと。

しかしそれが普通と思っていた私は何の疑問も持ちませんでした。当時そのような言葉が出る直前でありましたが、職場はいわゆるブラック企業的な環境でした。

物理的に明らかに不可能な量の業務や、週の半分は退勤時に日付が変わっており100時間を超える残業は当たり前という会社でした。

初動が遅れるほど治療は長期化・早期の心療内科を心からおすすめする理由

心療内科の先生の問診を受けているうちにいろいろと分かったのですが、症状を自覚する一月ほど前から既にその兆候は現れていたようです。

職場復帰直後から

  • なんとはなしに身体が重い
  • 食欲がない
  • 集中できない

といったことは感じておりました。先生のご指摘によればその頃既に始まっていたであろうとのこと。

もうこの状態で受診されていいのです、もし何事もなければそれこそ幸運なこと。

外科や内科の病気ではない以上、緊急性は低いのではないか。
治療開始が半月程度遅れてもさしたる問題にはならないのではないか。

このご認識は本当に危険だと申し上げます。

この病気は対処が遅れることで確実に悪化し、治療は長引くものとなります。私の場合はたった1ヶ月強放置しただけで14年目の今まだ完治していません。

この病気の怖さについてひとつ申し上げますと、「意欲を奪われる病」です。他の病気と比べても緊急度は高いです。

「自分には関係ない」と思いたい病気

今ともなれば思い込みですが30代初めの私はむしろメンタルは強いほうだとの自負がありました。
そのため心療内科を受診した直後ですら自分には無縁のことと思いたい気持ちが強くありました。

今振り返ってはっきりそう思いますが、自分は絶対に交通事故に遭わないと信じるのと同じぐらい根拠がありません。
結果として13年以上も続く不調を抱えることになったのですから。

全く自分のこととなると怪しいもの。職場やお取引先でほぼ同じ事例を多く見たにもかかわらず、自分には無縁と思っておりました。
繰り返しますがなんの根拠も無いにもかかわらずそう思ってしまう、認めたくないからです。


繰り返しますが、ある条件が揃えばどんな人もうつ病や他の精神的な不調に至ります。
これは確信を持って申し上げられますが、人間は自分で思っているよりもはるかに脆弱(ぜいじゃく)です。それが本来の人の姿です。

とにかく苦しさに耐えかね心療内科を受診しましたが、すんなりとはいきませんでした。

「急患」を診てくれる心療内科は少ない

冒頭少しでも思い当たることがあればすぐ受診してください、と記した理由です。
ここは病気になった方が一番最初に苦しまれる部分と思いますので詳しくご説明申し上げます。

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