今年で14年目となるうつ病生活
2006年にうつ病となりました、今年(2020年)で14年目になります。
症状は軽い時もあれば重い時もあります、今は幸いにして比較的軽い。
この病気のことについては周囲に知られないようにしてきました。
これは適切かどうかがわかりませんが治療と同じぐらいか、もしかするとそれ以上に「知られないこと」に力を尽くしたかもしれません。
この病気を得たために職を追われる人を何人も見てきたからです。
それはとても怖かった。
今ともなればうかつですが、私自身も一度だけうっかり他人を信用して話してしまい、結果として転職を余儀なくされた経験もあります。
問題は二つ・収入を維持しながら治療するため
病を得た直後、混乱しながらも二つの問題を抱えたことを知りました
- 症状を抑えながら安定して業務を続けること
- 治療し回復に努めること
治療し回復させるためには安定した生活
つまりは収入を維持する必要があったからです。
会社に隠しつつ治療するには -それが可能かどうかは当時全く分かりませんでしたが- 病気の治療と仕事を両立させることを覚悟せざるをえませんでした。
当時の上司は(その他も概ねそうでしたが)この病気への理解はとてもネガティヴでしたから。
またずっと営業職にありましたので比較的ストレスが多い分、この病気特有の不調を周囲に知られやすい環境にあったと思います。
それだけに仕事に影響を及ぼさないことに必死になりました。
退職した会社の仲間の多くとは今も交流があるのでここは申し訳ない気持ちもあるのですが、実際に自分から話した事例を除けばその他の人に私がうつ病とは気づかれずに済みました、知れば驚くでしょう。
なおこれはできませんでしたが、回復に向けた最大の工夫は営業職から他の職種に移ることだったかもしれません。
ただ丁度この13年間は自分の能力故に、そして不景気もあって他の職へ変わることができませんでした。
少々まずいことに在籍した会社が倒産するという経験を何度かしているため、落ち着いて進路を検討するゆとりも持てませんでした。
現在40代でありますので能力やキャリアだけでなく恐らくは年齢的な面でも営業以外の転職は難しいと思います。
また実際にやって実感しましたがうつ病にとって転職というものはなかなか難しい、余程のことがない限りお勧めはできません。
「仕事をしながら改善したい」「復帰したい」という方へ
あくまで個人の体験でしかありませんが、日々この病気と向かい合いつつ仕事をして参りました。
動揺や不安をコントロールすることに多くの努力を要し、良くなってきてもなかなか完治といえない病気です。
回復には大きな努力を要することは存じておりますので「これで治る」などと申し上げるつもりはございません。
ただ私の拙い経験が
- 仕事をしながら(周りに知られず)うつ病を改善させたい
- この病気のために失職したが、再度現役に復帰したい
- 言葉には表せないがもしかしたらうつ病かもしれない
と感じておられる方々にとってわずかでも何かのご参考となればと思い、これまでの体験や感じたことを書いてみることに致しました。
営業という職は少なくともストレスは多い仕事ではあります、隠して仕事を続けることはそれなりに工夫を強いられました。
これまでを省みると、それまでの蓄積が13年前にこの病気となって顕れたのかもしれないと考えています。
正直うつ病と分かった時は動揺とともに「自分にもきた」と感じました。
個人の差こそあれ、ここ20年以上は誰にとっても心身に消耗を強いる年月ではなかったかと。
これからも今までのような激しい世の中の変化が当分続くような気がします。
同じ病気になる人が増えないことを祈るばかりです。